●大会長挨拶
ご挨拶

 この度,2024年11月8日(金),9日(土),栃木県総合文化センターにおきまして,第36回一般社団法人日本小児口腔外科学会総会・学術大会を獨協医科大学医学部口腔外科学講座の主幹(川又均大会長)で開催させていただくこととなりました.
 本学術大会に学術テーマは「こどもたちの食べる・話すを創り支える口腔医療」とし,種々講演を企画いたしました.まず,日本歯科医学会会長講演として住友雅人先生に「歯科イノベーションロードマップ,第1期評価に期待する(仮)」のご講演をいただきます.理事長講演としては矢郷香先生に,新理事長のマニフェストをお示しいただく予定にしております.次いで,特別講演1(学術)として,獨協医科大学医学部小児科学教授 吉原重美先生に「花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)について」についてご講演をいただきます.PFASはかつて口腔アレルギー症候群と呼ばれていた疾患であり,その病態が解明されましたので最新の知見をご紹介いただきます.さらに,特別講演2(文化)して,公益財団法人動物環境・福祉協会Eva理事長で,女優としてご活躍中の杉本彩様に「動物愛護,美,アンチエイジング」と題した対談形式の講演をお願いしております.動物虐待と子供の虐待の人間の心理の根源には共通するものがあると考えられますので,対談の中で,獨協医科大学名誉教授,精神神経医学講座元主任教授の下田和孝先生に精神神経医学の専門家として特別発言をお願いしております.シンポジウムは,「歯科医師が口唇口蓋裂を治療する意義」をテーマに, 東京大学大学院医学系研究科感覚・運動機能医学講座口腔顎顔面外科学分野 准教授/東京大学医学部付属病院口唇口蓋裂センター長 西條英人先生をコーディネーターに,4名のシンポジスト(愛知学院大学歯学部附属病院口唇口蓋裂センター 井村英人先生,東京大学医学部附属病院口唇口蓋裂センター 成田理香先生,獨協医科大学医学部口腔外科学講座 国富陽介先生,自治医科大学医学部歯科口腔外科学講座 仁保千秋先生)の講演を予定しております.子供の発育の基本である『食べる』,コミュニケーションの基本である『話す』をいかに創り,支えていくかを,多角的に議論できればと思います.
 11月初旬の栃木県は紅葉の真っ盛りであり,大変美しい街並みを見せてくれています.宇都宮市内は次世代型路面電車LRTで都市部から鬼怒川を東に渡るのも良し,西に行って大谷石採掘跡の地下宮殿に潜るもよし,県南部の足利フラワーパークを散策するも良し,ちょっと足を延ばして日光・鬼怒川方面,那須塩原方面にお出かけいただくのも良し,全国魅力度第39位,錦秋の杤木路をご堪能いただければと存じます.皆様のご参加を心からお待ちしております.
謹白

2024年1月吉日

第36回一般社団法人日本小児口腔外科学会総会・学術大会
大会長 川又 均
(獨協医科⼤学医学部⼝腔外科学講座 主任教授)